なぜ、羽生選手は連覇を狙っていなかったのか?

    投稿日:2014-12-18投稿者:

    おはようございます。
    スポーツドクターの辻秀一です。

    フィギュアスケート
    グランプリファイナル
    羽生結弦選手が 2 連覇を達成しました。

    素晴らしい演技に世界中が
    感動したことでしょう。

    彼の力量は相当なもので、
    表現力やスケートのスキルも
    高く評価されているのですが、
    私は彼のライフスキルの高さに
    今回も感銘せずにはいられませんでした。

     

    羽生選手は優勝が決まった後のインタビューで
    このように述べています。

    「優勝よりも、自分の演技が
    できたことのほうがうれしい」

    まさに結果エントリーではなく、
    心エントリーで臨んでいることが
    このコメントに表れているのです。

    自分の演技をすること、
    自分のパフォーマンスを発揮することに
    フォーカスしていることが分かります。

    そして、その結果
    優勝がやってきたのです。

    「自分の演技ができたことがうれしい」
    と感じるのは、いくら高い技術があっても
    心エントリーしていなければ
    味わうことのできないものでしょう。

     

    また、

    「終わってみたら連覇、という感じです」

    「優勝したいとは思っていたけど、
    連覇とは切り離されたものでした」

    「連覇にとらわれることなく、
    今やるべきことができたのかなと思います」

    と述べています。

    決して結果を求めていないわけでも、
    結果を大事にしていないわけでもありません。

    ですが、今回の優勝には
    「連覇」という意味がつきやすく
    なっていることに気づいています。

    そしてその意味にとらわれることで、
    自分のパフォーマンスが発揮されない
    ということも分かっているのです。

    「切り離された」
    「とらわれることなく」
    「今やるべきことができた」

    私が普段使っているような言葉で
    表現してくれているので、
    私自身もびっくりしてしまいます。

     

    トップアスリートである羽生選手も、
    決して意味がつかない人ではなく、
    またポジティブシンキングをしている
    わけでもありません。

    認知脳が意味付けしますし、
    心にとらわれを生んでしまいそうになるのです。

    ですが、それに自分自身で気付き、
    自身で心を整えていくことが
    できているのです。

    また、その状況や心の変化を
    非常に具体的にコメントしていることに、
    心に気付くスキルの高さが伺えます。

     

    羽生選手は、まさに優勝するのに
    ふさわしい自分になることで
    優勝したのだと思います。

    彼の今後の活躍がますます楽しみです。

     

     

    P.S.
    結果を出すのにふさわしい自分になる。
    そのためには心エントリーで、
    ライフスキルを鍛えていきましょう。

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